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気になる病気・健康のこと

胃がんについて

胃がんは減っているか

日本人の胃がんは減っていると言われます。確かに統計でみると胃がん死亡率は減少しています。しかし、胃がんになる人の数(り患数)は、人口高齢化の影響で非常に増えています。つまり胃がんになる人は増加しているが、完治する人が多いため、死亡する人はあまり増加していません。日本人の胃がんは減っていると言われるのは、日本における胃がん早期発見・早期治療の進歩が著しい証拠と考えられます。

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胃がん死亡数の推移

日本人の胃がん死亡数は毎年男3万人、女1万8千人前後とあまり増減していません。しかしこの間、胃がんの高発年齢である高齢者の人口は増加しています。胃がん死亡数は、本来ならもっと増加するはずが、そうはなっていないので、死亡率でみると胃がんは減少しているというわけです。

胃がん死亡数

図:胃がん死亡数

国民衛生の動向2011/2012より

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胃がん検診とは

胃がん検診とは、バリウムを飲んで写真をとるX線検査をいいます。最近のバリウムは高濃度低粘性バリウムといって、飲む量が少なくなり、ネバネバしたものからサラサラしたものへと飲み易くなり、しかも胃粘膜表面の描出力が良くなるなど、性能が格段に進歩しています。胃がんの早期発見にはX線による定期検診が最も有効です。年に一回はバリウムを飲みましょう。

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検診による胃がん発見率

現在のX線による胃がん検診では、およそ10人に1人精密検査が必要と判定されています。このうち精密検査で実際にがんと診断されるのは100人に1.5人位です。

すなわち一般の人の中には、1000人に1.5人程度、検診で発見できる胃がんが潜んでいます。

検診で発見されたがんの6割~7割は早期がんで、これは治療により90%以上完治します。残りは進行した状態で見つかりますが、この人たちも、手術を受ければ6割以上は完治します。すなわち、検診で発見された胃がんは、85~90%が完治します。これが、100%になればいいのですが、がんはなかなか強敵です。胃がんに立ち向うために、現在も多くの施設で研究が続けられています。

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放射線被爆について

人間は普通に生活していても、宇宙線や大地・食物から微量の放射線を絶えず浴びています。これを自然放射線といいます。我々にはこのような微量の放射線に耐える能力が、生まれつき備わっていることが、がん遺伝子の研究で解かってきました。そうでなければ、生物が地球上で、このように繁栄することはなかったでしょう。

胃がん検診のX線検査で用いられる放射線の量は、高地に生活する人が一年間に浴びる自然放射線の量とほぼ同じで、がんの増加が証明されている線量に比べ何桁も少ないことが解っています。

その上、胃集団検診車で用いられる間接撮影は被曝線量が低く、病院で用いられる直接撮影に比べ1/2程度の線量で検査できます。

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胃がんの進展

胃の壁は、内側の粘膜層から、粘膜下層、筋層、漿膜下組織、漿膜層までの、5層構造をしています。胃がんは粘膜層に発生します。これが次第に成長して大きくなります。

このうち横の方への広がりに関係なく、下の方への広がりが粘膜下層を越えないものを、早期胃がんといいます。逆に筋層より深く広がったものを、進行胃がんといいます。

早期がんは転移(がん細胞の一部が、胃から外へ移動し、どこかに定着し、そこで成長すること)がほとんどなく、あっても近くのリンパ節に留まる場合が多いため、手術で完全に取り除くことができます。進行がんの場合、進行の程度により、遠くのリンパ節や肝臓、膵臓など周囲臓器に病変が広がっていき、手術で完全に取り除くことができない状態になります。

胃がんの予防には早期発見が必要です。

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胃がんの治療

胃がんの治療には、内視鏡的切除術、外科的切除術、化学療法などがあります。

内視鏡治療

内視鏡を用いて、粘膜面にできた、小さいがんを取り除くことができます。比較的小さな粘膜内がんやリンパ節などに転移のないと推定されるものが適応になります。

図:がん病巣

図:スネアをかける

粘膜下に生理食塩水を注入し、がん病巣を含む粘膜を持ち上げる

図:切り取られた病巣

スネアーを締め、高周波電流を通電し、病巣を含む粘膜を焼き切る

手術療法

胃がんの手術として、標準的には胃切除(胃の2/3以上)と第二群のリンパ節郭清を行います(定型手術)。また、早期胃がんでは切除範囲やリンパ節郭清を小さくしたりすることもあり(縮小手術)、また施設により、腹腔鏡の補助下に手術が行われます。逆に、がんが広い場合には胃と周囲臓器を含む広い範囲を切除することもあります(拡大手術)。

がんがさらに進むと、病巣を取り除くことが困難となり、通過障害を回避するためバイパス手術をすることもあります。

化学療法

飲み薬や注射による抗癌剤を用いてがん細胞を殺したり、増殖を抑えたりして、手術で取れなかったり、再発が予想される場合に使用します。

ただし、現在のところ、抗癌剤だけでがんを完全に死滅させることは困難と言わざるをえません。

また、抗癌剤以外の代替治療として「免疫療法」や「健康食品」などがあげられますが、これについては、投与したことにより明らかに、延命したという証拠は確認されていません。

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