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気になる病気・健康のこと

検査結果の見方

血液検査結果の見方(1)

1. 血清脂質の検査

総コレステロール 基準範囲 150~199mg/dL
LDL-コレステロール 基準範囲 ~119mg/dL

コレステロールは血液中の脂肪の一種で、細胞膜やホルモンなどの原料として大切なものです。少な過ぎると血管がもろくなり、血圧の高い人では脳出血の原因 になります。逆に、多過ぎると、動脈硬化をおこし、心筋梗塞などの血管がつまる病気の原因となります。値の高い人は、動物性脂肪(脂身の多い肉・バター・ ラードなど)や卵などコレステロール値を上げる食品の摂り過ぎ、エネルギーの摂り過ぎ、体重の増加などに注意しましょう。(「循環器病編:脂質異常症/高コレステロール血症」参照)

HDL-コレステロール 基準範囲 40mg/dL以上

血管壁に付いたコレステロールを肝臓に運ぶ作用があります。値の高い方が動脈硬化になりにくく、善玉コレステロールとも呼ばれています。喫煙や体重の増加で低下し、適度な運動・飲酒で上昇します。

中性脂肪(トリグリセライド) 基準範囲 ~149mg/dL(空腹時)

血液中の脂肪の一種で、エネルギーの摂り過ぎなどにより上昇します。値が高くなると、動脈硬化や脂肪肝がおこりやすくなります。値の高い人は、アルコールや脂肪、糖分などの摂り過ぎ、運動不足、体重の増加などに注意しましょう。(「循環器病編:脂質異常症/高トリグリセライド血症」参照)

2. 糖尿病の検査

血糖 基準範囲 60~99mg/dL(空腹時)
ヘモグロビンA1c 基準範囲 ~5.5%

血液中のブドウ等のことで筋肉や脳などの活動のエネルギー源です。しかし、必要以上に血液中の値が高いと糖尿病などの病気が疑われます。高い状態が持続すると目の網膜や全身の微細血管に障害をひきおこします。ヘモグロビンA1cは、過去1か月間の血糖の状態を反映します。これらの検査値が高い人は、過食や運動不足、体重の増加に注意しましょう。糖尿病の人は、医療機関への定期的な受診とともに、積極的な食事療法と運動療法を継続していくことが大切です。(「循環器病編:糖尿病」参照)

3. 高尿酸血症の検査

尿酸 基準範囲 2.0~6.9mg/dL

尿酸は、プリン体という物質のの最終代謝産物で、尿中に排泄されます。血液中に高い状態が持続すると痛風になりやすいので、高い人はプリン体(肉類や大豆製品など)の摂り過ぎや、アルコールの飲み過ぎ、体重の増加などに注意しましょう。(「循環器病編:高尿酸血症」参照)

血糖や中性脂肪などの検査値は、食事によって大きな影響を受けます。それぞれの検査値が基準範囲外の場合でも、必ずしも病気とは限りません。生活を改善することで検査値が良くなることがありますので、保健師、栄養士、看護師、医師などに相談しましょう。

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血液検査結果の見方(2)

1. 肝機能の検査

GOT 基準範囲 ~30IU/L
GPT 基準範囲 ~30IU/L

酵素の一種です。GOTは心臓に一番多く、次に肝臓、筋肉に含まれており、GPTは主として肝臓に含まれています。これらの酵素は、細胞がこわされると血液中に出てきます。肝機能障害といわれたら、まず医師に相談し、その原因を調べてもらうことが大切です。急な上昇の場合、急性肝炎などが考えられ、すぐに治療しなければならないこともあります。軽度の肝機能障害では、アルコールの飲み過ぎによるアルコール性肝障害や、肝臓に脂肪がつく脂肪肝などが原因となっている場合が多く、このような場合は、生活を改善することでよくなります。(「循環器病編:肝臓病/肝機能障害と異常があるといわれた人に」参照)

γ-GTP 基準範囲 ~50IU/L

肝臓などに含まれている酵素の一つです。肝臓や胆道に障害があったり、慢性的にアルコールを飲み過ぎている人で上昇することがあります。医師に相談した上で、アルコールが原因と考えられる場合は量を控えめにしましょう。

アルカリフォスファターゼ(ALP) 基準範囲 104~338IU/L

いろいろな臓器に含まれる酵素で、主に肝臓、胆道系の異常(胆石など)により上昇します。骨の病気で上昇することもあります。

2. 腎機能の検査

尿素窒素(BUN) 基準範囲 8~20mg/dL
クレアチニン 基準範囲 男 1.00mg/dL以下 女 0.70mg/dL以下

尿素窒素もクレアチニンも蛋白質が体内で使われたあとの老廃物で、腎臓での排泄機能に障害がある場合などに血液中の値が上昇します。

3. 貧血の検査

赤血球数 基準範囲 男 400~539万/mm3 女 360~489万/mm3
ヘモグロビン 基準範囲 男 13.1~16.6g/dL 女 12.1~14.6g/dL

ヘモグロビンは赤血球に含まれ、体内で酸素を運ぶ働きをします。赤血球とヘモグロビンのどちらが減っても、組織が酸欠状態になり、貧血となります。貧血と いわれたら、まず医師に相談し、その原因を調べてもらうことが大切です。鉄欠乏性貧血の場合には、鉄剤などを服用することもありますが、その際にも食事療 法が基本となります。造血に必要な栄養素(蛋白質・鉄・ビタミンCなど)が不足しないよう注意しましょう。(「循環器病編:貧血」参照)

4. 感染症等の検査

白血球数 基準範囲 3200~8500/mm3

白血球は、体の中に細菌やウイルスなどが侵入してくると増えて、体を守る働きをします。ケガがあったり、虫歯があったり、風をひいているなど体のどこかに炎症がある場合に上昇します。喫煙量が多い場合にも上昇する傾向があります。

5. 出血傾向の検査

血小板数 基準範囲 13.0~34.9万/mm3

出血した時などに、血を固める働きをするのが血小板です。その数が減少すると出血しやすくなります。血液の病気や肝臓の病気で、異常値になることがあります。

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尿検査の見方

1. 尿のできるまで(尿は身体情報の宝庫)

尿のもと(原尿)は腎臓のネフロンと呼ばれるところで、血液から老廃物が水とともに濾過(ろか)されてでてきます。

原尿には、糖や蛋白質の一部など体に必要なものが入っており、これらをもう一度体内に戻して、残りが尿になるのです。尿は体内でいらなくなったもの(クレアチニン等)や、余ったものがでてくるため、尿を見ると体の状態がよくわかります。

図:ネフロンの主な機能の模式図

尿蛋白と尿糖、薬事日報社、1991を改変

2. 尿糖検査

糖尿病の検査ですが、腎性糖尿といって、とくに異常がないのに尿糖が出ることがあります。糖尿病かどうかは、血中の糖、ヘモグロビンA1c,などの検査結果を見て、総合的に判断されます。(「循環器病編:糖尿病」参照)

3. 尿蛋白検査

尿蛋白陽性者
図:尿蛋白陽性者

健康な人でも尿中にごく微量の蛋白が含まれています。しかし、この程度では普通の尿検査では陽性にはなりません。尿蛋白が陽性になる原因として次のような病気があります。

  • 糸球体腎炎
  • 前立腺炎
  • 脱水
  • 糖尿病性腎症
  • 発熱
  • ショック
  • 膀胱炎
  • 高血圧
  • 尿道炎
  • 心不全

なお、激しい運動の後や、厳しい寒さにさらされたときなど、一時的に蛋白尿が見られる場合があります。この場合は早朝尿(起床後最初の尿)で検査すると陰性になることが多く、ほとんど問題ありません、しかし念のため定期的に検査を受けるようにしましょう。

4. 尿潜血検査

尿潜血陽性者
図:尿潜血陽性者

ふつう、血液中の赤血球は腎臓の糸球体を通過しませんので尿中にはあらわれません。しかし、次のような場合には肉眼的に見えない程度で尿に血がまじることがあります。

  • 腎臓や尿路の腫瘍、結石
  • 腎炎
  • 膀胱炎
  • 腎臓に傷がある場合
  • 腎盂腎炎
  • 前立腺炎など

なお、歩行時の腎臓の揺れなどが原因となっていることも特に女性では多く、検診で尿潜血を指摘されたら、早朝尿での再検査を受けて下さい。これで陰性なら問題ありません。また毎年定期的に健診を受けるようにしてください。

注意
  • ※病気と関係ない陽性所見もありますが、結果成績表の指示に従って、医師に相談しましょう。
  • ※尿検査の前日または当日にビタミンCを多くとると、尿試験紙の反応を妨害し、糖・潜血が検出されないことがあります。
  • ※生理中の方は、尿潜血陽性になることがあります。

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眼底検査

1. 眼底検査では、目の奥に光をあてて、網膜や網膜の血管の状態を調べます。

図:網膜や網膜の血管の状態

図:網膜や網膜の血管の状態

2. 眼底検査から、何がわかるのでしょうか。

図:眼底

高血圧性変化(Scheie分類 0度~Ⅳ度)
高血圧の影響で網膜の動脈が細くなったり、デコボコになったりする変化です。眼底出血が見られることもあります。
動脈硬化性変化(Scheie分類 0度~Ⅳ度)
高血圧が長く続くと血管の壁が硬化して厚くなります。
糖尿病性変化(Scott分類)
糖尿病によって毛細血管が障害され、網膜に毛細血管瘤や出血等がおこってきます。
その他
網膜におこる各種の病気がわかります。

3. 眼底検査の結果でよく使われる言葉

豹紋状(ヒョウモンジョウ)眼底 近視や老眼の人によくみられます。多くの場合心配ありません。
混濁 白内障などが考えられます。眼科を受診しましょう。
散瞳不十分 瞳孔が十分に開いておらず、眼底に十分光が届かないため、眼底の細かい変化が判定しにくくなっています。
瞬目 まばたき等により、眼底写真がうまく撮れておらず、判定しにくいことをいいます。
平行ガン(平行GUNN氏現象) 動脈硬化により、動脈に平行する静脈が細くなる現象です。
癌(がん)とは関係ありません。

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心電図検査(1)

1. 心臓ってどんな臓器ですか?

胸部中央やや左寄りにあり、握り拳位の大きさで体重の約1/200(約300g)の重さです(まれに右よりの人もいます)。全身を回った血液は右心房から心臓に入り、右心室から肺に送り出されます。肺で酸素を受け取った血液は、左心房から再び心臓に入り、左心室から全身に送り出されます。

図:心臓の血液循環

2. 心電図検査とは

心臓が血液を循環させるために動くとき、筋肉から微弱な電流が発生します。それを体につけた電極から検出し電気変化の波形を記録することで、心臓の動きを調べ病気がないかを確認する検査です。簡便な検査ですが多くの情報が得られるため広く使用されています。通常は安静時に測定しますが、運動負荷心電図や24時間測定するホルター心電図も目的に応じて行われています。

3. 正常な心電図の波形

図:心電図の波形

正常な心電図の波形は個人差がありますが、P波、QRS群(Q波、R波、S波をまとめたもの)、T波でできています。P波は電気信号が心房内を伝わっていく状況を、QRS群は電気信号が心室内を伝わっていく状況を、T波は伝わった電気信号が消えていく状況を示しています。

4. 心電図の波を作る原因は?

心電図所見は主に刺激伝導系(電気信号が心臓の中を伝わる道筋)と冠動脈(心臓を養っている血管)の状況に左右されます。

図:心臓

刺激伝導系
正常な心臓の電気信号は洞結節から始まり、まず心房内に伝わり、房室結節、ヒス束を経て、左脚と右脚に分かれ、プルキニエ線維に沿って心室全体に伝わります。不整脈はこの道筋のどこかに異常が起こると発生します。
冠動脈
心臓を養っている血管です。この血管の血流の不足により心臓を作っている心筋の働きが傷害され、心電図に心筋傷害の所見が現れます。(「ページ下部:心電図検査(2)」参照)血流の不足がさらに大きくなると、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患を起こしやすくなります。

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心電図検査(2)

1. 不整脈、伝導障害

洞性不整脈
洞結節(「ページ上部:心電図検査(1)」参照)の電気信号が不規則なために発生し、正常な人にも出ることがあります。心拍数が異常に遅い(1分間40未満)場合などは医師に相談して下さい。
上室性期外収縮・心室性期外収縮
洞結節(「ページ上部:心電図検査(1)」参照)以外から電気信号が発生した場合に起こります。上室性と心室性に分けられます。「頻発」(不整脈の数が多い)の場合は医師に相談して下さい。
心房細動
心房内のあちこちで電気信号が発生し、脈が不整になります。心臓内の血液の流れが悪くなったり、血栓(血液の塊)ができやすくなることもありますので、定期的に医療機関で診てもらい、必要なら治療を受けて下さい。
右脚ブロック・左脚ブロック
心室内の電気信号の伝わり方の異常により起こります。生まれつきの人もいます。先天性の心臓の病気、肺の病気、心筋梗塞、心筋の病気などが原因で起こることもあります。新たに指摘された場合は医師に相談して下さい。

図:心電図

2. 心筋(心臓を作っている組織)の異常

左室肥大
高血圧、心臓弁膜症、心筋の病気などで起こることがありますので、原因の有無について医師に相談して下さい。ただし、体格の小さい人、胸の薄い人では心臓が肥大していなくても、この所見が出ることがあります。
心筋傷害
冠状動脈(「ページ上部:心電図検査(1)」参照)の流れが悪くなり、心筋の働きが悪くなると所見が現れます。「ST中等度または高度降下」「T二相性またはT逆転」「異常Q波」の所見は医師に相談して下さい。以前に 心筋梗塞にかかった人は、現在異常がなくてもこの所見が出ることがあります。

※心電図異常を指摘された人は心臓に負担をかける急激な温度変化、過労、喫煙、過度の飲酒、過度の運動、肥満は避けて下さい。高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などは冠状動脈の動脈硬化の原因になります。生活習慣に気をつけ、必要なら治療を受けて下さい。


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